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逃げることは負けではないと思います

学業でも仕事でも、そのほかのことでも、もうこれは我慢の限界だと思ったとき、逃げることは必要なことです。

無理を続けていると、知らない間に心や体がむしばまれて、取り返しの付かないところまできてしまいます。

「もう限界じゃないか」と感じている方は、自分自身が生き延びるためにも、現状から逃亡することを考えてみてはいかがでしょうか。

私の場合は、学校を何度もやめようと思いました。しかし、親に泣いて説得されると、それを振り切ってまで退学することはできませんでした。そのため、不本意ながら、何とか我慢して卒業までこぎつけました。

今にして思うと、学校は中学・高校で3年、大学でも4年ですから、ゴールが見えています。学校は、多くは何10年も通い続けるところではありませんし、基本的に生徒や学生のためにいろいろと考えてくれるところでもあります。

たいていの場合なら、しんぼうして通っているとそのうち卒業ということになります。学校に関しては、親のいうとおりにしてよかったかなと思っています。(ただし、二度と学校に行きたいとは思いませんが。)

しかし、いじめに遭っているような深刻な問題がある場合に、学校がすぐに対策を講じてくれないようでしたら、我慢する必要は全くないと思います。

いじめが起こっていることを担任教師や学校が把握できていなかったり、たとえ気づいていても、見てみないふりをするような学校すら、まだあるようです。もし、担任の教師がいじめられる側にも問題があるというような姿勢だったら、そんな学校からは即座にやめて転校すべきです。

また、就職したら、その会社がいわゆるブラック企業だった場合、これもすぐにやめるべきです。今やめるとたちまち生活に困るからやめられないという場合は、まずは公的機関や民間団体に相談してみるべきです。

一番悩ましいのは、ブラック企業とまではいえないが、職場環境や労働条件などで疲れがどんどんたまっていくような場合は、一度、自分の心の声を聞いてみるべきです。もし、自分の心が悲鳴をあげているようなら、早いうちに、転職や退職を考えてみるべきです。

私は、どこであれ、もうここは限界だなと感じたら、すぐにでもそこから逃げ出すべきだと思っています。

人生は一度限りです。たとえあの世があったとしても、この世でのこの私の人生は、一度限りです。そんなかけがえのない人生ですから、まずは自分を大切にすべきです。

本当に我慢すべき時には、自分の心の声が「ここはもう一踏ん張りしなさい」といってくれるのではないかと思います。その声が聞こえてこないときには、迷うことなく逃走すべきです。

私自身、先の学校の話は別として、仕事に関していうと、このまま行くと近いうちに限界に到達すると思い始めたら、できるだけ早くやめるようにしてきました。

最短で1ヶ月だったでしょうか。1日・2日でやめたことはありませんでしたが、もし、入社してすぐ「ここは駄目だ」と思ったら、1日・2日でもやめるべきです。ずるずる続けることこそはやめた方がいいと思います。

私の知り合いに、引っ越しして、ここは駄目だと思ったら、1日で別の物件を探して移った人もいます。住居も仕事と同じくらい、生活の質に深く関わる問題です。ここは住むべきではないところだと直感したら、すぐにでも出るべきです。

人生で我慢することをすべて否定するつもりはありませんが、どうしても譲れないものを捨てて我慢する必要などどこにもありません。それはマイナスだけで得るものがありません。

しかし、何かの職人になりたいと志して、この人こそが師匠だと思った人の弟子として修行を始めたときは、つらいことも我慢しなければならないこともたくさんあると思います。これは、自分の志を貫徹するために必要なことです。

それでも、やはりどうしても我慢できないと思った場合は、無理に辛抱する必要はないと思います。師匠はほかにも、もっとまともな師匠がいるはずです。この人がダメなら別の師匠を捜しましょう。

会社に入っても、この会社で技術を身につけたいというような場合は、我慢してでも得られるものの方が大きい場合は、我慢のしがいがあります。しかし、それでも、絶対に無理をしてはいけません。似たような会社はほかにもあります。たとえ、そこが業界でトップの会社であったとしても、この会社が自分に合わないと思ったら即刻やめましょう。そして、その業界では無名でも、本当に人を大切にする会社に移りましょう。

もし、逃げることが負けだと考えている人がいたら、もう使い古された感のあることわざ、「逃げるが勝ち」「三十六計逃げるに如かず」を自分に言い聞かせて下さい。

戦国武将でも、状況をみてうまく逃げることで生き延びた人もいます。逃げるにも勇気がいりますが、この勇気をもてたことこそを自慢にしてほしいと思います。

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