ガス会社によっては、自社ブランドでガス機器を売っている会社があります。私は、原則としてガス会社のブランドで売られているOEM製品のガス機器は、高いので買わないことにしていました。
「買わない」と言うよりも、「買えない」と言う方が正しいでしょう。時々サービスショップが安売りをしていますが、それでも高くて手が出なかったというのが正直なところです。
ホームセンターでは、同じような製品が半分ほどの価格で売られています。以前、ガス・ファンヒーターを買おうとしていたとき、ホームセンターで今はなき三洋電機の製品を2万円ほどで買いました。これでも、ガス会社のOEM製品よりも半額以下でした。
そんな私ですが、たまたまガスコンロ(ガスレンジ)を知り合いからもらうことになりました。タダなら、「ま、いいか」と、使うことにしました。
しかし、数年使っているうちに、炎が出てくるところの部品であるバーナー・キャップが錆びて、炎の状態が悪くなってきました。
いくらタダでもらったとはいえ、新品を買うのにはそれなりのお金がかかります。もし、部品の交換で済むならば、そうしようと思い、そのコンロの前面に表示してある型番でネット検索してみました。しかし、それらしい部品は、ネット上で見つけることはできませんでした。
あれこれ検索語句を工夫して何回も検索してみました。しかし、それでもどうしても見つけられませんでした。
仕方がないので、サービスショップに相談しようかと思いました。しかし、発売から10年以上過ぎている製品なので、これは買い換えたほうがいいですよという話になるだろうと容易に推測できました。サービスショップで買うと10万円以上するので、私の経済力ではこれは無理としか言いようがありません。
別の新しいコンロをホームセンターで買うしかないかと思いながら、まだ、現状では使える状態ではあるので、そのまま放置していました。
それから、すでに数ヶ月たち、やはり、火の状態が悪いので、あらためて何とかしなければいけないなと思うようになりました。
再度、部品の調達の可能性を探ることにしました。OEM製品であることは明らかなので、リンナイやパロマ、ノーリツなどのメーカーの同等品があるはずです。
コンロの前面にある型番ではなく、もしかすると製造メーカーの型番がどこかに見つけることができれば何とかなるのではと考えました。
不精者の私は、重たい本体を裏返して型番を探し出すのは最後の手段だなと思い、ネット上で何か情報を得ることができないかと試みました。
あれこれ試したけれども「取扱説明書」のPDFファイルしか、情報は得られませんでした。それでも、まだ、PDFがあるだけましです。
ここに何かヒントはないだろうかと、PDFの後ろの方にある表形式の「仕様」の部分を見てみました。ここには交換部品の品番がありました。
これを検索にかけてみました。しかし、やはり何もヒットしません。
しかし、この表の中に「型式の呼び」として記号の羅列があることに気がつきました。
ダメ元の気分で、この記号の羅列で検索をかけてみました。
すると、リンナイのページにヒットしました。「型式の呼び」とは製造メーカーの型番でした。
リンナイのページには、バーナー・キャップの品番が載っていました。リンナイのショップでも在庫有りの部品でした。アマゾン等のネットショップにも在庫有りで売られていました。
これで、10年前のコンロが、もう少し命を長らえることができました。リンナイ様のおかげです。
それにしても、「型式の呼び」が本来の型番であることを知るまでに、ずいぶんと苦労しました。知っている人は知っていることなのでしょうが、素人がこれに気づくまではそれなりの時間を要しました。OEMで自社ブランドの製品を販売している会社は、取り扱い説明書の中で消耗部品の型番くらいは製造元と同じ番号に統一してほしいものです。
このガス会社のガス機器を買うべきではない、と言う気は全くありません。お金に余裕のある人ならば、全部ガス会社やそのサービスショップに任せて、お金さえ出せば何でもやってくれるという安心感があるでしょう。しかし、私のような、あまりお金に余裕のない人間にとっては、ありがたくない経営方針と言わざるをえません。
もしかすると同じような問題で困っている人があるやもしれないかと思い、備忘録的に書き記しておきます。