アージェント(Argent)のアルバム『ライブ』(ENCORE Live In Concert)は、お薦めです

イギリスのロックバンド、アージェント(Argent)の『ENCORE: Live In Concert』(1974年)というライブ・アルバムがあります。これは、私の愛聴盤の一つです。

これを初めて聴いたのはまだ中学生の時でした。FM放送でアルバム全曲が放送されていたのを、ラジカセで録音したのを、テープが伸びるほど聴いていました。二枚組LPレコードは、乏しい小遣いでは買えなかったのです。

40代のころ、たまたまなぜかこのアルバムのことを思いだし、CDがほしくなりました。しかし、当時は日本盤ではLPはもちろん絶版でしたし、CDも出ていませんでした。

そのころ、「amazon.co.jp」が開設されて数年たったころで、当時から輸入盤のCDが豊富にありました。ここなら輸入盤で買えるかもと、探してみるとなつかしいジャケットが眼に入り、すぐに注文しました。

余談ですが、当時は、クレジットカード番号を電話で伝えることも可能でした。ネット上でカード番号を入力することに抵抗がある人が多かったのでしょう。実は、私も電話でカード番号をオペレーターの女性に伝えたのを思い出しました。

こうしてアメリカ盤のCDを入手し、何十年も聴いていなかったアルバムを再び聴くようになりました。

それから後の2008年には、日本初のCD盤が出ています。現在でも新品での入手が可能なようです。日本盤の曲目は次の通りです。

1. コホーテク彗星の到来

2. イッツ・オンリー・マネー(パート1)

3. イッツ・オンリー・マネー(パート2)

4. ゴッド・ゲイヴ・ロックン・ロール・トゥ・ユー

5. 電撃の嵐

6. 宇宙からの音楽

7. 奇跡は信じない(ライヴ・ヴァージョン)

8. ダンス・オブ・エイジズ

9. キープ・オン・ローリング

10. ホールド・ユア・ヘッド・アップ

11. ふたりのシーズン

「1. コホーテク彗星の到来」となっていますが、アルバム『連鎖(ネクサス)』に収められている曲名からすると、「コホーテク彗星の到来」に続いて、「かつて太陽の回りでは」「無数の放浪者」の3曲が1つになっています。アルバム『連鎖』でも連続した演奏として収録されています。

中学生の私が特に好きだった曲は、1曲目の「コホーテク彗星の到来」、2・3曲目の「イッツ・オンリー・マネー」、4曲目の「ゴッド・ゲイヴ・ロックン・ロール・トゥ・ユー」、7曲目の「奇跡は信じない」、10曲目の「ホールド・ユア・ヘッド・アップ」、11曲目の「二人のシーズン」でした。

中学生のころ、まず、洋楽ポップを聴くようになり、次第にロックンロールに夢中になり、ハード・ロックとプログレに惹かれていきました。アージェントのこのライブアルバムには、それらの要素がすべて含まれていると言えるように思います。当時の自分には、ドンピシャでした。

今の時点では、「コホーテク彗星の到来」が1番ですね。スタジオ・アルバム『ネクサス』での演奏より、このライブの方が私は好きです。

ベルリオーズの『幻想交響曲』の第5楽章などにも出てくるグレゴリオ聖歌の「怒りの日」(キリスト教の終末を表した歌です)のメロディから始まり、最後にもあらためて登場します。この「怒りの日」のメロディから、ロッド・アージェントのキーボードを中心に、曲が展開していきます。

最初から7分頃に出てくるシンセサイザーの演奏が今でもいいなと思っています。プログレ・ファン、特にEL&Pファンにとってはキース・エマーソンとはまた違うキーボード演奏に惹かれる曲ではないでしょうか。



また、ロッド・アージェントのゾンビーズ時代のヒット曲、「二人のシーズン」や、ラス・バラードの乗れる曲「イッツ・オンリー・マネー」、メロディアスな「ゴッド・ゲイヴ・ロックン・ロール・トゥ・ユー」(Kissもカバーしました)、センチメンタルなメロディの「奇跡は信じない」も今聴いてもいいですね。

「ホジョヘラ」と聞こえてしまう「ホールド・ユア・ヘッド・アップ」の歌詞と、バグパイプのような音色のシンセサイザーのソロは、今もなつかしい響きです。

このアルバム発売の後、ギター、ボーカルのラス・バラードはバンドから脱退します。このアルバムは、ラス・バラード在籍時代のアージェントのサウンドの集大成といえるかもしれません。

この後のスタジオ・アルバム、『CIRCUS(サーカス幻想)』(1975年)は、ラス・バラードの推薦によって加入したジョン・ヴェリティーが、ギターとボーカルを担当しています。このアルバムは、小遣いの乏しかった私ですが、何とか発売当時にLPで入手できました。

このアルバム『CIRCUS(サーカス幻想)』ではロッド・アージェントがエレクトリック・ピアノを多用しているのが印象的です。ラス・バラード在籍時代とはまた違った、ギターとエレクトリック・ピアノとのかけ合いが印象的でした。残念ながら、このアルバムは現在入手しにくいようです。

しかし、アージェントを聴くなら、『ライブ』が1番ではないかと思います。私自身、もし、このアルバムを最初に聴いていなかったなら、アージェントは聴かないままだったかもしれません。

私は、輸入盤しかもっていませんが、現在入手可能な国内盤は、解説・歌詞・対訳付という点から見ても、輸入盤にはない価値があります。(私の輸入盤には、英語の歌詞も付いていません)。

「2008年 DSDマスタリング」ということで、私のもっている輸入盤よりは音質がよいかもしれません。ただし、古いライブ録音ですので、音質については期待しすぎない方がよいでしょう。

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